著者:大間 武(ファイナンシャル・プランナー)
経理業務は、直近の期間の経営成績を確定させ、期末現在の財政状態を正しく算出し、経営成績、結果の原因や課題を確認し、課題を解決しながら新たな目標に向かって次の事業年度以降の経営判断を行うための重要な要素を扱う業務を担っています。
経理担当には様々な経歴がありますが、その中でも社内評価の高い「優秀な経理担当者に」は、共通する5つの特徴があります。
今回は、その特徴についてみてきましょう。
企業経営において、業界内・業界外、国内・国外を問わず、様々な「情報」は重要な要素です。経理業務においても考え方は同じです。
社内外で活躍している優秀な経理は、「社内ネットワーク(経理部署内、経理部以外の部署、経営陣など)」「社外ネットワーク(社外の利害関係者、社外の利害関係者以外)」を持ち、情報収集アンテナを常に立て、社内や社外で起きていることや行われていること(事例)を収集・分析し「社内の課題解決のために活かすことができないか?」「今後の事業展開上必要な情報はないか?」「新規事業の可能性はないか?」など、自社や身近なことに当てはめて考えています。
ここではさらに細かく、以下の5つの観点から「社内外で活躍する経理の特長」を見ていきたいと思います。
経理は経営判断を行う重要な要素である経営数値を扱っているところから、この数値を早期に正しく算出することが常に求められます。
近年経営環境が大きく変化していることからも、これらを改善するために、例えば全社的な業務改善として最近行われているDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れがあります。
請求書発行の電子化など、経理部が軸となって行う業務改善はたくさんあるため、これらが実現できる経理担当者が、優秀な経理担当者の特長として掲げられます。
前述したとおり、経理は経営数値を扱っていることから、日頃から役員・取締役会等とコミュニケーションをとる機会が多くなっています。
単に役員等と現状の報告を行うだけでなく、「経営陣とがどのような考えを持っているのか」、「業界内外・他業種の情報について役員等と意見交換できるか」など、単に経理数値を扱うだけでなく経営的視点であらゆる物事に対応できることが重要です。
経理部だけではありませんが、自身の監督する部署内の業務内容はもちろんのこと、常に進捗状況を把握し、不具合が発生した時にはすぐにフォローや他部署との連携が取れる事も大切です。
経理部は経営数値を扱っている部署ですが、経理部たけでは決算は行えません。他部署の活動・結果や今後の動きなどの情報収集が重要です。
優秀といわれる経理は、常に他部署と情報共有や連携できる体制を作っています。
取引先だけでなく、勉強会などの活動を通じて様々な企業の経理担当とのつながりを持っていることも重要です。
社外にもネットワークを持つことによって、経済全体の動きや他業界の変化の情報を得る機会につながり、それが自社の変化変革にも役立ちます。
経理業務が事業に与えるインパクトとして、例えば以下のような事項があります。
下記2点は起業経営方針を方向付ける決定要素となり、これを行うのは経理部です。
①企業経営の結果を示す決算。
②財政状態をはじめとする経営数値を管理運営し、月次決算、四半期決算、中間期末決算など企業業績を早期確定すること。
企業の決算、経営状態を知るには数値で表現された決算書が大きなウェイトを占めています。この数値が正しく表現されることが経理業務上当たり前のことではありますが、数値等の誤りは経営評価や経営判断を誤ることにつながるだけでなく下記の信用不安にもつながります。
経理業務が乱れる事により、以下のような影響が考えられます。
資金繰り悪化などにより日常の支払いが滞れば利害関係者や取引先への信用不安につながります。また、粉飾決算を行えば、取引先、従業員、金融機関等の利害関係者だけでなく、社会全般に悪影響をもたらし、信用を失います。
経理部は会社の信用も預かっているため、経理業務は経営に大きなインパクトを常に与えています。
経理部署内の変化・他部署の変化・会社全体の変化はもちろんのこと、社外にも同業・他業種のネットワークを持ち、社会情勢変化など情報収集を行い、経営的視点で業務を行うことができるのが優秀な経理担当者です。
経理としての活躍の幅を広げる最初のステップとして、まずは請求書の電子化などの業務効率化を推進してみてはいかがでしょうか?
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